偏見
最近、とても素敵な女性に出会いました。
体験レッスンでいらした若い女性なのですが、とても人懐っこく、笑顔で
無邪気に私に話しかけてくれました。
音楽が好きで歌も習っている、サックスは大好きな先輩からの影響を受けて習いたくなったと言っていました。
実はこの方は盲目の方でしたが、
お部屋に入ってくる瞬間に、
お部屋が広いんですね~と言われて
驚いてしまいました。
お部屋が広いのはどうしてわかるのですか?と聞いたら
壁とぶつかる音の跳ね返りを聞いて
大体の距離がわかると言っていました。
体験で音を出していても、運指にしても
想像力や感覚が研ぎ澄まされていて、
すぐに演奏ができて驚いてしまいました。
それよりも、何より私に壁を作る事なく、自分の気持ちを伝えてくれるし、
音楽が大好きな気持ちを聞いていて
心地よくなり、それまでの仕事の疲労感が消えてなくなりました。
障害があると言っても、その分、他の部分が優れた感覚になるし、とてもピュアなハートで私達を元気にしてくれる、
そういう意味でも障害は障害ではない、
一つの才能であり、とても敬愛すべき存在だと強く感じました。
最近起こった痛ましい事件、
許す事はできません。
施設で働いている職員の方もサックスレッスンをされているのですが、
私が風邪をひいているのにマスクをしていない事を指摘されました。
私達職員が風邪が移って、施設で蔓延させてしまうと、それだけで命に
関わる方がいると、そこはいつも神経を使っているとの事でした。
職員の方はとても気を使って、大切に
お世話をされているのがわかりました。
本当に今回の事件は無念でたまりません。障害が障害ではない意識が広まる事を願うばかりです。